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zoom RSS トランプ政権、核軍拡へ転換か?

<<   作成日時 : 2017/05/06 21:02   >>

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「トランプ政権、核軍拡へ転換か?」

 北朝鮮情勢が緊迫化する中、米空軍地球規模攻撃軍(Air Force Global Strike Command:AFGSC)は3日、またまたICBMの発射を実施した。この試射は、北朝鮮を牽制するとともに、ロシア、中共に対して米国の揺るぎない核抑止力を見せ付ける目的があるとみられる。
 これに関して5日付産経新聞は、トランプ政権が「核軍拡路線に舵を切る恐れが指摘されている」と、次のように報じている。
 [米、核軍拡へ転換か
 露・中・北の脅威を抑止
 【ワシントン=黒瀬悦成】米国内の大陸間弾道ミサイル(ICBM)や戦略爆撃機を管理・運用している米空軍地球規模攻撃軍司令部が、カリフォルニア州のバンデンバーグ空軍基地で3日に行なったと発表したICBM「ミニットマン3」の発射実験。ミサイルの命中精度や信頼性を確認するのが目的で、北朝鮮をはじめロシア、中国の核の脅威に対する抑止力を維持するためのものとみられる。

 ICBM また発射実験
 ミニットマン3の発射実験は、4月26日と2月上旬にも行なわれた。トランプ米大統領は「核戦力の強化と拡大」を提唱しており、政権が核軍拡路線にかじを切る恐れが指摘されている。
 米国防総省は現在、トランプ政権下での核政策の指針を定める「核戦略体制の見直し」(NPR)の策定作業を進めている。
 オバマ前政権が2010年に策定した前回のMPRは、核兵器の使用を大きく制限し、核拡散防止条約(NTP)を遵守している非核保有国には核兵器を使用しないと初めて宣言したほか、生物化学兵器を使用した敵に対して核兵器を使わない、新たな核実験は行なわない―などとした。
 しかし、民間の核専門家約40人で構成される国防総省の「国防科学評議委員会」はトランプ氏が大統領に当選後の昨年12月、トランプ次期政権に対して「状況に応じて迅速に核兵器を限定使用できる柔軟な核戦略体制」の構築を提言する報告書を作成。報告書はまた、包括的核実験禁止条約(CTBT)で禁止されている核爆発を伴う実験について、核弾頭の性能維持には必要だと主張した。
 トランプ氏は同月、報告書に呼応する形で「世界が核兵器に関して良識を取り戻すまで米国は核兵器を大幅に強化、拡大すべきだ」とツイッターで発言。オバマ前政権が「核なき世界」を唱えてロシアと新戦略兵器削減条約(新START)を締結するなど軍縮路線を進めていただけに、国内外に波紋を広げた。
 また、ブルームバーグ通信によると、米情報機関と米戦略軍司令部は議会の超党派議員団の要請を受け、ロシアと中国が米国による核攻撃を受けた後、指導部がどこまで生き残り作戦能力を維持できるかを研究。年内に発表される新NPRは一連の動きを反映し、核兵器使用のハードルを下げるような内容になることが懸念されている。
 これに対しエドワード・マーキー上院議員とテッド・ルー下院議員(いずれも民主党)はトランプ氏の大統領就任直後の1月24日、大統領が持つ核兵器の使用権限について、議会の同意なしに大統領が核兵器を使用することを認めない法案を上下両院に提出し、対決姿勢を打ち出した。]
画像

 「ミサイルの命中精度や信頼性を確認するための」発射なら、「実験」とするより、テスト発射、即ち「試射」とするのが適切ではないだろうか。
 それはともかく、これまでドナルド・トランプ大統領は、ツイッター等でいろいろ発信しているが、何が本当のことなのか分からない。「核戦力の強化と拡大」というのもどこまで本気なのか怪しい。それよりも、現在のところ懸念されているのは、新STARTの期限切れ問題だ。
 この問題について小泉悠氏が「軍事研究」5月号に「オバマ嫌いのトランプが核軍縮を無効にする?」と題した論稿を寄せている。それによると、新STARTは2021年2月5日に失効する。あと4年足らずで期限切れになるが、トランプ大統領はこの条約について「新STARTはオバマが結んだ悪い取引(bad deals)のひとつ」とこき下ろしており、同条約が失効するまでに、米露間で新たな核軍縮条約が締結される見通しは暗いという。

 因みに、新STARTの削減目標と米露の保有数は以下の通り。
 配備状態の運搬手段に搭載された核弾頭:(削減目標)1550発;(2016年9月時点の配備数)米・1367発:露・1796発。配備状態の運搬手段:(削減目標)700基/機;(2016年9月時点の配備数)米・681基/機:露・508基/機。配備状態・非配備状態の運搬手段合計:(削減目標)800基/機;(2016年9月時点の配備数)米・848基/機・露847基/機。

 小泉氏は、「重要なことは、米露が新STARTを遵守しており、来年までに義務付けられている削減目標も達成できる見込みであるという点だ」とし、「核軍縮を所管する米国務省や、実際の核戦力運用を担う米軍内では、新START条約の意義を評価する声が強い。核戦力の規模を抑制することに加え、ロシアの核戦力の関する透明性や予見性を確保できるためだ」と指摘している。
 新STARTを評価する国務省や米軍内の声が強まれば、トランプ政権は同条約の延長又は新核軍縮条約の締結に向うかもしれないが、ロシア側は米国のミサイル防衛システム(MD)の配備に不満を募らせているとされるので、単純な延長も新条約の締結も簡単には行きそうにない。

 また、ロシアによるINF条約破り疑惑もある。同条約は射程500km〜5500kmまでの地上発射弾道ミサイルと同巡航ミサイルを全廃するものだ。射程500km以下のミサイルと海上・空中発射型の巡航ミサイルは制限対象外となっている。
 ところがロシアは、「イスカンデルM」弾道ミサイルや海軍の「3M14カリブル」を地上発射型に改良したR‐500/9M728巡航ミサイル、SS‐C‐8と呼ばれる地上発射型巡航ミサイルなどを実戦配備しており、これらのミサイルの実際の射程は500kmを超えると推測されている。
 仮に米露間で新STARTに代わる新軍縮条約交渉が始まったとしても、米国のMD配備問題とロシアのINF条約破り疑惑が障碍として横たわることになるに違いない。

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