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<<   作成日時 : 2017/11/14 21:07   >>

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「F‐2後継機開発決定先送りか?」

 13日付「REUTERS」(電子版)によると、防衛省は来年夏までに行うとしていたF‐2後継となる将来戦闘機に係わる判断を先送りすることを検討しているという。

 [防衛省、F3戦闘機の開発決定先送り検討=関係者
 【東京 13日 ロイター】 国産を視野に入れた航空自衛隊の次期戦闘機「F3」について、防衛省が開発決定の先送りを検討していることがわかった。2018年夏までに国産・国際共同開発・輸入のいずれかから選ぶ方針だったが、中国が空軍力を増強する中、将来にわたって日本の航空戦力が優位を保つための戦闘機の姿を明確に描けていないためだ。
 複数の関係者によると、次期中期防衛力整備計画に具体的な事業として盛り込まない公算が大きいという。
 F3は、2030年ごろから退役が始まる空自の支援戦闘機(ママ)「F2」・約90機の後継機。開発から調達、維持管理、廃棄までを含めた総事業費は4兆円とも言われ、各国の防衛産業が大型の武器開発案件として参画に関心を示している。
 防衛省は、19年4月から始まる5カ年の中期防で事業化することを目指し、日本で単独開発するのか、他国と共同開発するのか、外国から輸入するのかを18年夏までに決めることにしている。昨年から2度、検討に必要な技術情報を収集するため、情報提供に応じる企業の募集を行った。
 兵器開発に必要な「情報要求」(RFI)と呼ばれる手続きで、本来であれば日本が求める戦闘機のコンセプトが書類に書かれている。しかし、書類に目を通した企業関係者は「どんな戦闘機を作りたいのか、まったく分からなかった」と話す。
 東シナ海上空で活動を強め、陸海空の3軍を合わせて2700機の作戦用航空機を有する中国軍は、ステルス戦闘機「J20」と「J31」を開発中。
 英国の国防戦略研究所が発行する「ミリタリーバランス」によると、20年前後に運用を開始するとみられるという。さらに弾道ミサイルや射程1500キロ以上の巡航ミサイルを保有、ミサイル搭載可能な無人機も開発しているとみられる。
 一方、日本は最新鋭のステルス戦闘機「F35A」を42機導入するほか、現主力戦闘機「F15」200機のうち、半分の100機の近代化改修を予定している。
 F15の残り100機の扱いが決まらず、F2が退役していく中で、「航空優勢を維持するには後継機をどんな戦闘機にすべきか、省内で意見集約ができていない」と、政府関係者は話す。
 イージス艦や陸上配備型イージスなどを含め、「防空体制全体の中で考える必要がある」と同関係者は指摘する。
 複数の関係者によると、共同開発を選択する場合の相手国選びの検討も順調に進んでいない。本命の米国はF22が現役、F35も配備が始まったばかりで、新たな戦闘機を共同開発するタイミングが合わない。今年春から実際に共同研究を進めている英国も有力候補だが、政府関係者は「さまざまな声がある」と話す。
 さらに今年7月に戦闘機の共同開発で合意したドイツ・フランス連合も新たな候補として浮上。「もっと時間をかけて慎重に検討したいという声が省内にある」と政府関係者は言う。
 日本の防衛費はここ5年、毎年0.8%のペースで伸びている。しかし、北朝鮮が核と弾道ミサイル開発を急ピッチで進める中、ミサイル防衛の強化を優先。F35や無人偵察機「グローバルホーク」、新型輸送機「オスプレイ」など、米国製の高額な武器調達も増えており、財政的な観点からF3の開発を懐疑的にみる向きもある。
 政府関係者は「決定は先送りになりそうだ」と指摘。次の中期防では、F3については数行触れるだけになるかもしれない」と話す。
 防衛装備庁はロイターの問い合わせに対し「現時点において判断を先送りするといったことも含め、どのような判断を行うか何ら具体的に決まっていない」としている。 (久保信博、ティム・ケリー 編集:田巻一彦)]
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 記事にもある通り、F‐2戦闘機は2030年頃から退役が始まると思われる。既存の戦闘機を輸入するなら別だが、F‐2後継となる将来戦闘機(F‐3)を国内開発又は国際共同開発する場合、開発着手から部隊配備までには最低でも10年は要するとみられることから、F‐3の開発は2020年初頭には開始する必要がある。そのためには、事業化を平成31(2019)年度から始まる次期中期防衛力整備計画に盛り込むことが必須となる。
 従って、次期中期防が閣議決定されると予想される平成30(2018)年末までにF‐2後継機に係わる判断を下す必要がある。F‐3の開発着手を平成36(2024)年度から始まる次々期中期防まで先送りすると、開発が順調に進んだとしても、部隊配備がF‐2の退役時期に間に合わなくなる。
 F‐2を大規模近代化改修して退役時期を延ばすことは可能かもしれないが、その頃(2030年代)までには主力戦闘機になっているとみられる中露のステルス戦闘機と比べて能力的に見劣りするのは明らかだ。

 記事には、決定の先送りが検討されている理由として、「航空優勢を維持するには後継機をどんな戦闘機にすべきか、省内で意見集約ができていない」とある。将来戦闘機について意見集約できていないということもあるかもしれないが、それが先送り検討の主な理由ではないだろう。おそらく、F‐35A戦闘機の追加導入の判断が影響しているのではないかと推測される。
 米国からの圧力もあり、次期中期防でF‐35Aが追加導入されるのはほぼ間違いないだろう。仮にF‐15戦闘機Pre‐MSIPを全てF‐35Aで代替するとなると約100機導入することになる。最低でも3個飛行隊分(予備含む)約60機は導入する必要があるはずだ。
 伸び率がほぼゼロに等しい防衛予算で、次期中期防期間中にF‐3の開発とF‐35Aの追加導入を同時に行うのは不可能だから、F‐2後継機について判断が先送りされたのではないかと想像する。

 また、F‐35を凌ぐ―少なくとも中露のステルス戦闘機を凌ぐ―第5世代戦闘機を独力で作り上げるのは技術的にもハードルがかなり高い。英国あるいは独・仏連合と組んだとしても、両陣営ともに第5世代戦闘機を作った経験はないのだから、技術的ハードルが横たわるに違いない。
 そこで米国が乗り出してくることが考えられる。我が国が新しい戦闘機を開発することになれば、米国が指を銜えて見ているとは思えない。共同開発を持ちかけてくるに違いない。
 記事には、「(米国は)F‐35の配備が始まったばかりで、新たな戦闘機を共同開発するタイミングが合わない」とあるが、F‐2を無理やり共同開発に持ち込んだように、強硬に共同開発を求めてくることが十分考えられる。
 もしかしたら、F‐16戦闘機をベースにF‐2を共同開発したように、F‐35をベースにF‐3を共同開発しようと言って来るかもしれない。
 その際、切り札となるとみられるのがF‐35の先端技術の開示だ。現在は、ブラックボックス化されているF‐35の先端技術も、F‐3が進空するころにはある程度枯れた技術になっているだろう。一定程度開示しても問題ないと考えて、米国は技術開示を餌に、日本に共同開発を求めてくるのではないかと想像する。

 いずれにしても、莫大な予算が必要となるF‐3の開発について防衛省のみで可否が判断ができるわけがない。高度な政治判断、即ち、首相の決断が必要となる。
 ただ、従来の予算編成の枠組みに固執する限り、F‐3の開発は「否」とならざるを得ないのは明白だ。思い切った財政措置を執ることができるか否かに成否がかかっている。

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