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zoom RSS X‐2、飛行試験終了!?

<<   作成日時 : 2017/11/15 21:09   >>

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「X‐2、飛行試験終了!?」

 昨年4月22日に初飛行を行い、その後、飛行試験を繰り返していた先進技術実証機「X‐2」について、「軍事研究」12月号に同誌記者・小林春彦氏が取材記事を載せている。
 X‐2に関する記事は、「平成30年度『自衛隊航空戦力』の予算案 空自の次期主力“F‐35と国産戦闘機” 特別公開!X‐2ステルス先進技術実証機」と題した記事の前半部分。取材は10月10日に航空自衛隊岐阜試験場(岐阜基地)で行なわれ、記事には飛行試験前後のX‐2の写真等も掲載されているが、注目は、初となるテストパイロットに対するインタビューだ。内容は以下の通り。
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 [テストパイロットに聞くX‐2
 そして午後からは、午前中に飛行試験を行ったテストパイロットへのインタビューとなった。インタビューの相手は、先進技術実証機試験隊長の坂本大助2等空佐(防大35期)で、X‐2のほかF‐2、F‐4、F‐15、T‐4、T‐7の飛行資格を持ち、総飛行時間は約3900時間。第306飛行隊と第8飛行隊でF‐4EJ改を飛ばし、試験飛行操縦士課程を修了した後は、平成23年から飛行開発実験団飛行隊長、平成25年から旧技術研究本部、そして平成27年からは防衛装備庁岐阜試験場で先進技術実証機試験隊長を務めている。こうした経歴を持つ坂本2佐および同席した先進技術実証機試験隊の栗城康弘技官は、弊社の質問に対し、可能な範囲で答えてくれた。
 X‐2の飛行試験は、岐阜試験場に所属する航空自衛隊出身のテストパイロット(X‐2操縦者)4名と技術幹部3名、ならびに防衛装備庁航空装備研究所出身の技官3名の体制で行われており、機体の整備は2名の整備空曹と三菱重工の社員が担当している。また、岐阜試験場はX‐2を受領後、飛行試験を28回(10月10日現在)行っており、全ての試験は太平洋上の試験空域で実施されている。これまでに基本的な飛行特性に続き、ステルス性の確認を終え、現在は最終の高運動性の試験フェーズに移行している。
 坂本2佐は、X‐2の操縦性について、操縦系統にフライ・バイ・ワイヤ(FBW)を採用したことによって、特段難しいものはなく、良好であると説明。初の国産開発のアフターバーナー付ターボファンエンジンであるXF5‐1に関しても、飛行試験を中断するような大きなトラブルは皆無とのことであった(なお、岐阜試験場の格納庫には予備のXF5‐1エンジンが置かれており、飛行試験にはエンジン3台が交替で使われている)。
 その上で、現在実施している高運動性の試験は、失速領域でエンジン推力偏向パドルを作動させ、IFPC(Integrated Flight Propulsion Control:統合飛行推力制御)を確認するもので、すでに上空でエンジンの推力偏向パドルの作動確認を終了。取材当日はX‐2の機体後部にスピンシュートを装着して2回目の飛行試験で、高迎角領域で失速特性の確認を行った。今後は、フライトエンベロープ(飛行包絡線)内でデータの収集を続けていくとしている。
 この高運動性が将来戦闘機に必要になるかとの質問に対して、坂本2佐はX‐2と将来戦闘機の機能性能とはつながりはないと前置きした後、ステルス性の重要性は周知のとおりであるとの見解を示した。高運動性については、将来戦闘機の戦い方や空対空ミサイルの性能次第だが、自機を追尾するミサイルから回避する際など有用な場面も想定されることから、備わっていることも有効である旨を付け加えた。
 さらに将来の国産戦闘機に向けて、X‐2で国内の戦闘機技術基盤の伝承が図られるとともに、ステルス機の設計や操縦など国産でできる機体関連技術の確立については確認できたと語り、X‐2の研究成果を強調した。
 なお、X‐2は平成29年度中に飛行試験を完了する計画だが、その後どのように活用するかについては、決まっていないとのことであり、当面の間は岐阜試験場で保管されることになるようだ。]
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 X‐2の飛行試験は、10月31日に計32ソーティを以って終了したようだ。32回くらいでは少ないように思うが、技術実証に必要なデータは取れたのだろうか? 記事では、「ステルス機の設計や操縦など国産でできる機体関連技術の確立については確認できた」とあるが、いささか腑に落ちない。
 小林氏によると、今後X‐2を「どのように活用するか・・・決まっていない」とのことだが、かがみがはら航空宇宙科学博物館にでも展示されることになるのだろうか。

 ところで、F‐2後継となる将来戦闘機に関し、小林氏は次のように述べている。
 [防衛省は、X‐2をはじめとする将来戦闘機の要素技術の研究成果も参考にして、平成30年度中にF‐2後継となる将来戦闘機に係わる判断を下すスケジュールとされている。その際に必要な技術的な検討材料については同年度に出揃う予定であると、防衛装備庁の担当者は平成30年度概算要求に関する記者説明の場で明らかにしている。
 そして、将来戦闘機の開発開始を見据えて、防衛装備庁は平成30年度概算要求に「将来戦闘機システム開発の実現性に関する研究」として24億円を計上している。この研究では、国際共同開発の可能性を含め、開発の実現性を検討するため、各種研究の成果を踏まえた将来戦闘機の技術的成立性に関する研究(バーチャル・ビークル)の成果を活用し、機体仕様の精緻化(コスト低減の追及)、国内の開発体制および海外との協力の検討、将来の拡張性に必要な技術資料の収集などを実施するとしている。
 このほか、防衛装備庁は、航空機用大型エンジンの運転・計測等の効率化を図るために必要となる新たな大型エンジン試験評価施設を千歳試験場(仮称)に整備すべく、平成30年度概算要求に74億円を計上している。この航空機用大型エンジン試験装置の整備を含む一連の体制強化に併せ、今後さらに増加する予定の試験評価業務を地方自治体・住民の理解を得て円滑に遂行するため、札幌試験場の名称を「千歳試験場(仮称)」に変更する計画だ。
 以上のように、将来戦闘機につながる各種要素技術の研究が進められているが、航空幕僚監部における将来の戦闘機体系に関する検討はまだ結論が出ていない。]

 周知の通り、X‐2は将来戦闘機に直接的に繋がるものではない。しかし、X‐2で実証試験されたステルス性や高運動性は将来戦闘機に繋がる要素技術であることは間違いない。
 ただ、F‐2後継機を国内開発するか、国際共同開発するか、はたまた既存機を輸入するかを判断する際には、技術的な材料さえ揃えば良いというものではない。F‐2後継機に係わる決定の先送りが検討されているとする、昨日の当ブログにも書いたが、F‐2後継機の開発には莫大な予算を必要とするから、防衛省・空幕限りの検討で結論が出るわけがない。

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