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zoom RSS 勲章物語

<<   作成日時 : 2017/11/03 21:08   >>

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「勲章物語」

 政府は3日付で平成29年秋の叙勲受章者を発表した。今回最高位の旭日大綬章には、麻生渡前福岡県知事ら5人が選ばれた。
 「勲章なぞ封建主義の遺物だ」と、否定する者もいるかもしれないが、かのナポレオン・ボナパルトは、「古来、勲章なくしてやっていけた国などない! 諸兄らは、こんなもの子供の玩具にすぎないというかもしれない。しかし人間を動かすものは、得てしてこういう玩具なのだ」と、喝破したそうだ。

 君塚直隆・関東学院大教授が平成28年5月19日付産経新聞に寄稿している「世界勲章物語」によると、ナポレオンがクーデターで実権を握ってから2年半後の1802年5月に、「名誉ある軍団」という意味のレジオン・ドヌール勲章を制定したという。
 この決定に並みいる議員たちは、革命の原理の一つである「平等」に反する行為であると非難したそうだ。それに対するナポレオンの答えが上記の言葉であるという。

 [軍事の天才であるばかりか、フランスに法と秩序をもたらし、のちに一大帝国を建設したナポレオンは、真に豊で規則正しい社会というものには「階層」が必要なことをよく理解していたのだ。しかし「革命の申し子」ともいうべきナポレオンである。その階層は生まれや身分によるものではなく、あくまで自分自身の才覚によって昇進できるものとして規定された。ここに5等級からなる新しい共和国の勲章が誕生した。
 創設から2年後の1804年7月14日、革命勃発15周年のこの日、その2カ月前に国民の圧倒的な支持で皇帝に即位したナポレオン1世自らの手によって、レジオン・ドヌール勲章が受章者一人一人の胸に着けられていった。受章者には等級に応じた年金も支給されることになった。「名誉ある軍団」の名のとおり、第一帝政期(04〜15年)に授与された3万8千人ほどのうち、実に95%は軍人で占められていた。
 ナポレオンの失脚とともにブルボン王朝が復古し、16世紀から続き革命と同時に廃止された聖霊勲章などが復活したが、それも1830年の7月革命で永遠に姿を消すことになった。新たな7月王政は、なんとレジオン・ドヌールを国家の最高勲章として復活させたのである。その後、ナポレオンの甥であるルイ・ナポレオン(ナポレオン3世)が権力を掌握し、レジオン・ドヌールの権威は完全に定着した。
 ところが、そのナポレオン3世が普仏戦争で退位し、71年から第三共和制が始まった後にも、レジオン・ドヌールはその座を維持し続けたのである。ただし記章や星章の中央部を飾る横顔は、ナポレオン1世からマリアンヌ(共和国を擬人化した女性像)へと替えられてしまったが、21世紀の今もレジオン・ドヌールは最高の栄誉である。]
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 というわけで、フランスでは「20歳にして女性を愛し、50歳にして赤い綬を愛す」という名文句が生まれたという。「赤い綬」とは、レジオン・ドヌールの略綬のことだ。

 一方、英国の最高勲章は周知の通り「ガーター勲章」だ。君塚氏が平成28年6月16日付同紙に寄稿の「世界勲章物語」によると、ガーター勲章は、英仏百年戦争のさなかの1348年に時の国王エドワード3世により創設された現存する世界最古の騎士団、「ガーター騎士団」の騎士団章に端を発するという。
 英国臣民でこの騎士に叙せられるのは24人以内に限定され、空きができないと新たな栄誉は与えられないとのことだ。現在では、英国王族や外国の王侯が「特別騎士」に叙せられているそうだ。

 [ガーター勲章は、英国最高位の勲章であるだけに、「決まり」も多い。16世紀初頭から400年間にわたって「女性」に与えられることはなかった。それも20世紀とともに即位したエドワード7世の代から、歴代の王妃や王女にも授与されるようになった。現在も、アン王女やアレキサンドラ王女が特別騎士となっている。
 これと並んで長年授与される対象とされなかったのが「異教徒」である。そもそも騎士団とは中世キリスト教世界のなかで生み出された組織である。騎士に叙せられるのもキリスト教徒に限定されてしかるべきであろう。ところが、この掟が破られたのが19世紀半ばのビクトリア女王の時代のこと。大英帝国をロシアの南下政策から守るため、女王はオスマン帝国やペルシャ帝国と手を組まなければならなかった。19世紀後半には3人のイスラム教徒の皇帝たちにガーター勲章が与えられた。
 それも20世紀になって再び「綱紀粛正」となり、1906年以降、キリスト教徒以外で騎士の称号を受けられているのは、明治・大正・昭和の3天皇と天皇陛下だけである。特に、昭和天皇(29年叙勲)のガーター勲章は、日英開戦(41年12月)とともに名誉が「剥奪」され、その30年後に訪英されたときに再び「回復」するという数奇な運命をたどった。670年に及ぶガーター勲章の長い歴史のなかで、一度剥奪された名誉が回復した事例は、昭和天皇ただひとりだけである。
 明治以降の3代の天皇と同じく、天皇陛下も1998年の訪英時にガーター特別騎士の称号を受けられた。儀礼に厳しいエリザベス女王が初めて授与した異教徒となられた。明治以降の日本の皇室と英国の王室が紡いできた絆に基づく「先例」が女王を動かしたのである。
 これ以降もキリスト教徒以外でガーター勲章を与えられた人物は、現在に至るまで存在しない。このため、ガーター勲章の授与をめぐっては、東南アジアや中近東の王侯たちと英国政府との間で「ひと悶着」起こることもたびたびあった。しかし英国史上最長の64年に及ぶ在位記録を誇る「卒寿」女王には、長年の伝統や慣習を覆す気はないようである。]
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 君塚氏は、「このあたりに英国王室の心意気を感じる」と述べている。心意気というよりも、よい意味での頑固さではないだろうか。

 ところで、秋の叙勲で自衛隊関係者(制服組)の最高位受章者は、瑞宝重光章(旧勲二等)を受けた森勉・元陸上幕僚長だ。
 また、「危険業務従事者叙勲」としては、防衛省関係者940人が受章した。内訳は「瑞宝双光章」が388人、「瑞宝単光章」が552人で、2佐から准尉までが受章した。
 双光章は旧勲五等、単光章は旧勲六等に相当する。問題だと思うのは、受章者は准尉以上の者で、長年、真面目に職務に精励しても、曹長以下は受章できないことだ。これは昔は存在した勲七、八等がなくなった所為だ。勲七、八等に相当する勲章を制定し、曹長以下にも叙勲すべきだろう。
 さらに言えば、「危険業務従事者叙勲」の自衛官の受章者を増やすべきだ。なんなら自衛官向けの特別の勲章を制定してもよいくらいだ。各国にある「殊勲章」に相当する勲章も必要ではないか。人間を動かすものは、得てしてこういう「玩具」なのだから。

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わかりやすいところでは、

A、民間地に突っ込まないように、河原に突っ込んで自爆死してるパイロットとかけっこういる。
脱出すれば生きる可能性は70%くらいある場合でも
確実な自爆を選んでる場合がある

事故死=不祥事と単純に片付けすぎです。

ダニガン師は言ってましたが、
激しく訓練し、訓練死がたまに出るくらいが
致し方ない方法論だと言うことです。
不人気政策ですが、それをやるやらないでは、
戦時の死亡者がまったく違って来るからです。
軍人、民間人の。
抑止にも影響します。
敵とても同様。中共の旧式攻撃機J10の死亡事故は多いです。連中なりに激しく訓練してるのがわかるので
中共本土を占領しようとする意欲は薄れて来ます。
J15のおもちゃ空母で死人が出ると、野望を阻止する
覚悟がいよいよ出来ますが。

B、大型機が極度のプレッシャーの元で運用されると
必ず事故は起こる

C1などはソーティ数が異常に多く、
かと言って、そういう運用自体が戦時想定訓練になってるのも事実です。
事故が起こるからと減らすわけには行きません。
いつかは当たる=事故で死ぬと覚悟してかかってる
感触は、はっきりあります。

わかりずらいところは外部では言及不可能です。
入ればわかる国と民族の歴史と運命に関わってしまう
仕事なので。
いじめ自殺が多いのは事実ですが、逆にそれで隠されてる極度の激しさからくる当人の死、は多いです。
パイロットの例はわかりやすい例です。
隠されたわかりずらい例は多いでしょう。
覚悟で起こる犠牲、ですが。
隠された真実
2017/11/04 03:12

あべさんなどは、本能的な勘が鋭いので
尊敬を持って事に当たっているので、良いのだと思います。
くだらない叙勲も多いのですから、
も少し大胆に叙勲しても良いと思いますし、
くだらない叙勲と一線を引くため、
自衛隊専用の叙勲をしても良いと思います。
計算して自身を死で選択する例は、
軍隊なので平時から我々が考えるより多いです。

逆にその現実に除隊する者も多いので
除隊者についても過度のペナルティーも避けるべきです。
具体的に言えば、軍医は育成金返還も良いでしょうが、
防大などは、最低の学校タコ部屋400円夜中時給24時間縛りブラック企業なので
本当のことを言うと、学費返還などは論外です。
自身、やってみたら部下に死を選ばせる未来が無理、
無理ならば余計に損害は増えてしまう、
生理的と言うより、遺伝子のタイプ的に無理、
と言う場合もありえます。
そのような場合、若くてして悩んで自殺してしまう場合さえ、ありえます。
ヒトはそれぞれですから、思ってる以上に色んな人間はおり、そういうことが発現してしまう極限状況を意図して作ってる、戦時に備えて、

戦時など無いと考えるのはシロートさんの勘違い

単なる偽装平和サヨク無意識戦争愛好者シェルショック集団

そういうことであって、むしろ真に平和を愛好する者が入隊し死を選んでいくのは、同情を禁じ得ません。
統制は必要ですが、行き過ぎた不適当な統制、

防大学費返還

などは少数の悪人例外、くだらない24時間ディスカウントストアの経営者

などを例に行き過ぎた不適切な統制を廃し、
むしろ、隠れた覚悟した死亡者を叙勲すべきと俺は思います。
勲章
2017/11/04 03:12

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